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酒の國いわて ~南部杜氏の郷~
我が国より提案した「伝統的酒造り」が、ユネスコ無形文化遺産第19回政府間委員会において「人類の無形文化遺産の代表一覧表」へ「記載」との決議がなされました。
・内閣総理大臣メッセージ
我が国の「伝統的酒造り」が、この度ユネスコ無形文化遺産に登録されたことを、心から嬉(うれ)しく思います。「伝統的酒造り」の保護・継承に尽力してこられた多くの関係者の方々に、心からのお祝いを申し上げます。
「伝統的酒造り」は、杜氏(とうじ)・蔵人等が、こうじ菌を用い、日本各地の気候風土に合わせて、経験に基づき築き上げてきた、世界に誇れる酒造り技術です。
日本各地で人から人へと受け継がれてきたこの伝統的な技術を守り、次の世代へ継承するとともに、今回の登録を契機に、国内のみならず海外の方にも「伝統的酒造り」を知っていただき、地方創生や海外への更なる展開にもつながるよう、関係者の方々の取組を支援していきたいと思います。
令和6年12月5日
内閣総理大臣 石破 茂
(首相官邸・https://www.kantei.go.jp/jp/103/discourse/20241205message.html)
1.『伝統的酒造り』(日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会)
酒は『古事記』などに登場し,古くから日本に根差してきた食文化のひとつである。明治以降,酒の生産では機械化及び大規模化が進行してきたものの,伝統的に培われてきた手作業による生産は今日まで受け継がれており,日本酒,焼酎,泡盛及びみりん等の酒造りに活かされてきた。
わざの歴史的な姿は,まず奈良時代の『播磨国風土記』におけるカビを用いて酒を醸したとの記述に登場する。室町時代には我が国特有のバラこうじを用いた製法が確立し,焼酎・泡盛などの蒸留酒も登場する。わざの中心は,並行複発酵と呼ばれる発酵法を高度に調整することで目的とする酒質を作り出すことにあり,その実現のために行われる原料の前処理,こうじ造り,及びもろみ管理がわざの主要な内容となる。
日本遺産
1.『琉球王国時代から連綿と続く 沖縄の伝統的な「琉球料理」と「泡盛」、そして「芸能」』(沖縄県)
沖縄県はかつて琉球王国と呼ばれ、独自の文化を形成した。琉球王国は「守礼 の邦=礼節を重んじる国」を掲げ、訪れる外国の賓客をもてなした。 特に中国皇帝から派遣された冊封使をもてなす宴は、国を挙げての重要な行事 であった。そこで供された宮廷料理や御用酒の泡盛、宴を盛り上げた芸能は、今 も沖縄県民に親しまれている。
https://ryukyunihonisan.jp/
2.『「伊丹諸白」と「灘の生一本」 下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と長五郎』(兵庫県)
江戸時代、伊丹、西宮・灘の酒造家たちは、優れた技術、良質な米と水、酒輸 送専用の樽廻船によって、「下り酒」と称賛された上質の酒を江戸へ届け、清酒 のスタンダートを築いた。 六甲山の風土と人に恵まれたこの地では、水を守り米を育てる人々、祭に集う 人々、酒造地帯を訪れ蔵開きを楽しむ人々が共にあり、400年の伝統と革新の清 酒が造られている。
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story097/index.html
以下は直接的ではありませんが、構成文化財として
3.丹波篠山 デカンショ節(篠山市)
かつて城下町として栄えた丹波篠山の地は、江戸時代の民謡を起源とするデカンショ節によって、地域のその時代ごとの風土や人情、名所、名産品が歌い継がれている。地元の人々はこぞってこれを愛唱し、民謡の世界そのままにふるさとの景色を守り伝え、地域への愛着を育んできた。
その流れは、今日においても、新たな歌詞を生み出し新たな丹波篠山を更に後世に歌い継ぐ取組として脈々と生き続けており、今や300番にも上る「デカンショ節」を通じ、丹波篠山の街並みや伝統をそこかしこで体験できる世界が展開している。
(構成文化財として)丹波杜氏の酒造技術、鳳鳴酒造
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story010/
4.国境の島 壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋~
日本本土と大陸の中間に位置することから、長崎県の島は、古代よりこれらを結ぶ海上交通の要衝であり、交易・交流の拠点であった。
特に朝鮮との関わりは深く、壱岐は弥生時代、海上交易で王都を築き、対馬は中世以降、朝鮮との貿易と外交実務を独占し、中継貿易の拠点や迎賓地として栄えた。
その後、中継地の役割は希薄になったが、古代住居跡や城跡、庭園等は当時の興隆を物語り、焼酎や麺類等の特産品、民俗行事等にも交流の痕跡が窺える。国境の島ならではの融和と衝突を繰り返しながらも、連綿と交流が続くこれらの島は、国と国、民と民の深い絆が感じられる稀有な地域である。
http://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story017/
5. 近世日本の教育遺跡群(日田市)
我が国では、近代教育制度の導入前から、支配者層である武士のみならず、多くの庶民も読み書き・算術ができ、礼儀正しさを身に付けるなど、高い教育水準を示した。
これは、藩校や郷学、私塾など、様々な階層を対象とした学校の普及による影響が大きく、明治維新以降のいち早い近代化の原動力となり、現代においても、学問・教育に力を入れ、礼節を重んじる日本人の国民性として受け継がれている。
(構成文化財として)豆田町
http://manabukokoro.jp/hita/
1.重要有形民俗文化財(指定)
・岩手県 南部杜氏の酒造用具(S57) https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/159018
・兵庫県 灘の酒造用具(S46) https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/136437
・佐賀県 肥前佐賀の酒造用具(S63)https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/160681/1
2.記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
・岩手県 南部の酒造習俗(S55)https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/170265
・石川県 七尾の酒造習俗(S57)https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/208510
・兵庫県 兵庫県の酒造習俗(S43)https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/189192
・兵庫県 灘の酒樽製作技術(H31)https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/430506